バランス系のポーズを2つご紹介します。
日常の生活では、座ったり机にむかったりとほとんどが前屈の姿勢です。後屈のポーズとは 日常と逆の姿勢をとる、カラダを後ろに屈曲させるポーズのことです。
いつも背中を丸めた姿勢で衰えた、カラダを支える中心軸を柔軟にし、弱くなった背筋を強化。そして喉や胸部を開く姿勢をとるため、甲状腺を刺激し胸を開くことで肋骨が広がり肺もひろがり呼吸が改善される効果があると言われています。
そして、カラダへの効果のみではなく 胸や喉を開くことで、開かれた心や生命力、自己表現力や前向きに生きる力が自然とやしなわれるともいわれています。
後屈ポーズは姿勢を正し、エネルギーの流れを活性化します。 但し、けっして無理をしてはいけないポーズです。呼吸を深め体の緊張を解いた状態で、体に入る刺激を敏感に意識をして行ないましょう。
Contents
魚のポーズ(マツヤアーサナ)
肘の少しの支えで胸を効果的に後屈させることができるため、一連のヨガポーズの、仕上げとして行われる事が多いポーズです。ただし、首への負担も大きく首 を傷める事もあるので、できるだけ頭に体重がかからないようにしましょう。
首やのどに少しでも違和感を感じたら、胸を少し下ろすか、ブランケットを厚くた たんで後頭部の下に入れるように。 また腰への負担も気をつけましょう。なるべく胸を高く上げると腰への負荷が少なくなります。
ポーズの効果
- 腹筋、腰筋の深部、肋間筋、首の前側のストレッチおよび活性化
- 背中の引き締め、首の後ろ側の強化
- 肩こり、便秘、姿勢の改善、呼吸器系機能の調整/促進
ポーズの注意点
- 初心者は、できるだけ頭に体重が載らないようにすること
- お腹が薄くなるまで肋骨を吊り上げ、腰を保護すること
- 首を長く伸ばし、首の後ろを縮めないようにすること
ポーズの流れ
- 仰向けで床に寝て、両足をしっかり揃えて伸ばし、両足の内くるぶしと親指の付け根をピッタリと合わせます。 指先までピンと力を入れて、抜けないように意識して。
- 両手の親指を中に入れて軽くこぶしを握り、ひじを立てて脇を締めます。息を吸いながら、ひじの力で床を押して、背筋を使って上体を反らします。胸を突き出すイメージで。
- 胸を開き、肩甲骨を軽く寄せ、頭頂部が床に付くように首を長く伸ばした状態で約30秒ほどゆっくりと深呼吸をしながらポーズをキープ。
- 息を吐きながら、ゆっくりと元の姿勢に戻しましょう。首が痛くならないように、腕の力でしっかり支えて。
橋のポーズ(セーツ・バンダ・サルヴァンガアーサナ)
アーチのポーズの準備として欠かせないポーズで、正しい足腰の使い方を練習することができます。また、胸が猫背で首の後ろが縮んでいる姿勢を解消する際にも有効で、レッスンの後半に行われることが多いです。ももの引き締め、ヒップアップの効果が期待できるポーズです。
ポーズの効果
- 胸、首、背骨のストレッチ、姿勢の矯正
- 疲労した脚の活性化、バストアップ
- 腹部組織、肺、甲状腺の活性化、消化の改善、自律神経を整える
ポーズの注意点
- 両脚の力を効率よく使い、吸う息で肋骨をつり上げる力を利用すると胸を反りやすい
- 首の力は抜いておくこと(必要ならば厚く折りたたんだブランケットを肩の下に入れて首を保護する)
- 両足は腰幅に開き、かかとはできるだけ座骨の近くに置きます。腕は両脇にのばしておきます。
ポーズの流れ
- 肩からお尻を少しだけ持ち上げて、両肩(腕)を背中の下にしまいこむように内側に入れ両手のひらを組みます。組んだ手のうえに一度お尻を落とします。この姿勢で一度呼吸を整えます。
- 息を吸いながら、両足裏と両腕で床を押し、腰を持ち上げ、お腹と胸をあごへと近づけていきます。大腿と両足内側は平行に、両膝が開かないように気をつけます。お尻が下がらないようにも注意!
- ゆったりとした呼吸を行いながら、肩甲骨を身体の奥へ押し込むようなイメージで胸を反らせ、骨盤を高く持ち上げる。両腕は伸ばし肩でも支えるようにし、肩甲骨を寄せながらさらに胸を持ち上げていきます。
- このポーズで30秒〜1分ポーズをキープします。吐く息でリリースして、背骨をゆっくりロールダウンしていきます。
弓のポーズ(ダヌラアーサナ)
気軽に取り組める後屈&背筋強化のポーズです。骨盤の角度や脚の使い方ひとつで、腰を痛めることなく高く上げることができ、身体の使い方を学ぶこともできます。 バストアップ、腰痛の改善、内分泌系の機能を活発にするので、全身の若返りのポーズといわれています。座っていることの多い人には特におすすめです。
ポーズの効果
- 胸・首・背骨・足首・大腿と鼠蹊部・腹部と胸・のど・腰筋のストレッチ
- 背中・尻・太腿の引き締め、背筋の強化
- 姿勢の矯正・改善、腹部組織と首の活性化
ポーズの注意点
- 首の後ろは縮めないようにし、肩はできるだけリラックスさせておくこと。
- 足裏を蹴りだすようにすると力が入りやすい
ポーズの流れ
- 初心者は大腿を床から持ち上げるのが難しい場合があるので、巻いたブランケットに大腿を乗せると上げやすくなる
うつ伏せ寝の姿勢から、両膝を曲げ、両手で足首をお尻の上で持ちます。両膝が腰幅よりも広くならないように、両膝をポーズの間ずっと腰幅に保つように。 - 息を吸いながら、両膝を伸ばすようにしながら高く持ち上げ、同時に上体を反らせながら持ち上げます。
- 膝が浮き、太ももが持ちあがり体の前面を充分に伸ばしていきます。頭も天井方向へ持ち上げます。
- さらに足を持った手を引き、体を弓なりにしていきます。肩甲骨を強く背中に引き締めて胸を開き、肩を耳から引き離して前方を見るように。お腹で体を支えましょう。
- 静かな呼吸を繰り返し、このまま20~30秒キープ。呼吸で弓の体が張ったり、緩んだりする様子を感じて下さい。息は決して止めないように。
- 息を吐きながら、手を離し、うつ伏せのまま、数呼吸休みます。もう1~2回繰り返してもOKです。